基礎知識
よくあるQ&A
放射性医薬品は他の医薬品と何が違うのですか?
放射線を出す性質を持つ薬で、固有の放射線の特性が医薬品としての効果を発揮する点が他の医薬品と大きく異なります。
(「放射性医薬品とは」の項目もご参照ください)
放射性医薬品は危険ではないのですか?
【診断】最新の調査では、副作用発生率は100,000 件あたり1.7件と報告されており、副作用の発現頻度が非常に少ないのが特徴と言えます。また、核医学検査1回あたりの被ばく線量はX線検査やCT検査での被ばく線量と同程度と考えられます。
(「SPECT/PET検査の安全性について」の項目もご参照ください)
【治療】医療法等により医療機関が安全に実施するための施設基準や手順が定められており、適切に対応されています。
(「核医学治療を実施する際の被ばくに関する安全性」の項目もご参照ください)
放射性医薬品による診断の特徴を教えてください。
診断にはインビボ検査とインビトロ検査があります。インビボ検査は臓器の「働き」や「代謝の状態」などの「生体の機能」を評価することを得意としています。インビトロ検査は体内の血液や尿中のホルモンや酵素、腫瘍マーカーなどの微量物質を高感度で測定することが可能です。
(「核医学検査の特徴」「体外診断用放射性医薬品の特徴」の項目もご参照ください)
放射性医薬品による治療の特徴を教えてください。
放射性同位元素(RI:ラジオアイソトープ)が結合した(標識された)放射性医薬品が、がんなどの治療したい部位に集まり、体内から病変部に集中的に放射線を照射する治療方法です。治療に使用するα(アルファ)線やβ(ベータ)線は届く距離(飛程)が極めて短いため、がん細胞だけを集中的に攻撃し、周囲の組織を守ることができ、体への負担が少ないとの特徴があります。近年、同じメカニズムで放射性医薬品が体内の標的まで運ばれ、それぞれに適した放射線で診断と治療を一連で効率的に行うセラノスティクスという手法が世界的に注目を集めており、国内でも普及しつつあります。
(「放射性医薬品を用いた治療」の項目もご参照ください)
放射性医薬品とは
以下の項目をまとめています。詳細は「放射性医薬品とは(PDF)」をご参照ください。
- 概要
- ラジオアイソトープ(RI)
- RIの半減期
- 放射性医薬品で利用される放射線の種類
- 放射性医薬品に用いられるRI
放射性医薬品を用いた診断
以下の項目をまとめています。詳細は「放射性医薬品を用いた診断(PDF)」をご参照ください。
- インビボ検査(核医学検査)
- 核医学検査の特徴
- SPECT検査とPET検査の違い
- SPECT/PET検査に用いる機器
- SPECT/PET検査の安全性
- インビトロ検査
- 体外診断用放射性医薬品の特徴
- 体外診断用放射性医薬品が用いられる主な検査
放射性医薬品を用いた治療
以下の項目をまとめています。詳細は「放射性医薬品を用いた治療(PDF)」をご参照ください。
- 放射線治療
- 核医学治療の特徴
- セラノスティクス
- 核医学治療での入院の必要性
- 核医学治療の医療提供体制
- 核医学治療を実施する際の被ばくに関する安全性
放射性医薬品の流通形態
<特徴>
放射性医薬品はRIの半減期に伴い、医薬品としての効力が時間の経過とともに減少するため、多くは医療機関に在庫として置いておくことができません。検査や治療をする日に合わせて、製薬企業の工場から医療機関へ配送されます。もちろん、製薬企業の工場でも在庫を持つことができませんので、製造・出荷を日々、繰り返す必要があります。
<製薬企業→医療機関への直送>
一般的に医薬品の医療機関への納品は医薬品卸が役割を担います。一方で放射性医薬品においては、先ほど述べたとおり配送時間における制約が大きいため、医薬品卸を経由して納品する時間的余裕がありません。そこで、放射性医薬品は製薬企業の工場から直接、医療機関へ納品されます。
<効率的な配送体制の重要性>
放射性医薬品は車両、飛行機、船を用いて、製薬企業の工場から全国の医療機関へ限られた時間内に配送する必要があります。配送末端となる医療機関には車両で配送しますが、RIの半減期の兼ね合いで複数の医療機関へ同一車両で配送することにも限界があるため、1施設1車両で配送しているケースも多くあります。また、悪天候などで交通インフラに影響が出た場合などは、医薬品の効力が発揮される時間内に配送が完了しないケースが生じることも考えられるため、製薬企業では様々なケースに応じて、出荷時間を早めたり、最適な経路を選択するなどの取り組みを行っています。
効率的な配送体制を構築することが放射性医薬品の安定供給のために重要です。
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